イギリス・ロンドン編
5/22〜5/26

テムズ川とビッグベン
ユーロスターに乗って約2時間ちょっとでロンドンのセントパンクラス駅に到着です。 ユーロスター、シートは回転しませんが、新幹線並の時速300kmの速度で走るなかなか侮れない電車です。 前回ロンドンから乗った時はウォータールー駅がイギリス側のターミナルだったのですが、数年前にセントパンクラス駅にターミナルを移したようです。 ウォータールー駅はフランス側からかなり文句があった駅(ウォータールーは英語で、フランス語だとワーテルロー、つまりイギリス連合軍がフランスのナポレオン軍を打ち破り、彼を失脚させセントヘレナ島へ島流しにした戦い)なのでやっとフランスの念願が叶ったというところでしょうか。 というかそもそもフランスとの国際列車の駅にフランスにとって屈辱的なそんな名前をつけるイギリスって一体・・・・・・・・・・・。
セントパンクラス駅のすぐ隣にはキングスクロス駅があり、そこにはハリーポッターで有名な「9と3/4番線」の看板があります。 メンバーの一人がどうしてもそこで写真を撮りたいというので前回も行って場所を知っている自分とあともう一人の3人は社長と常務達と駅で別れてキングスクロス駅へ。 
写真を撮った後、タクシーに乗ってロンドンで2泊するホテルへ行きました。
このバッキンガム宮殿にほど近いテムズ川沿いのホテルも前回泊まった大衆ホテルとは雲泥の差で、まるでお城のようなところでした。 さすが社長や重役が一緒だと違いますね。
ホテルに着いたのが既に10時頃だったので夕食は近くのスーパーでサンドウィッチと飲み物、そしてバイクの専門新聞で世界的に有名なMCNを買ってホテルに帰りました。 明日は社長や重役連中は息抜きのゴルフで、自分とあと一人は仕事の施設見学でかの有名なオックスフォードユニバーシティーのスポーツセンターへ行きます。 やっと重役連中と1日別行動なので気が楽です。
ハリーポッターで有名なプラットフォーム
テムズ川から泊まったホテルを望む。まるでお城。
ホテルの近くにはビッグベンもある。
ホテルの対岸には巨大観覧車のロンドンアイが。
ホテルの外観はお城みたいで、内部はとても古臭い。
部屋もなんか古臭い。ベッドが高く狭い。
夕暮れ時(といっても10時過ぎだけど)のテムズ川
バイク専門新聞のMCN。
さて、この日は自分達はオックスフォードへ行くのでアポイントメントのある午後2時に到着すればいいので、9時頃までゆっくり朝寝坊できるなぁなんて思ってたら大間違いで、連日の疲労で疲れているにも関わらず朝の6時半に起床して7時半に出発する社長、重役達のゴルフ場までのタクシーの手配をしなければならない。 通訳兼コマ使いは大変だ。 7時からトラディッショナルな英国の朝食を食べた。 両面焼きのトースト、紅茶、目玉焼き、ベーコン、マメ、ソーセージそしてフルーツという典型的なイギリスの朝食。以前泊まった安宿の朝食とは雲泥の差でとても美味しかった。 7時半に無事社長達を送り出す。そのまま部屋に戻って寝るのもなんなんで、多少、というかかなり早めにオックスフォードへ出発する。 オックスフォードはロンドンから地下鉄と電車で2時間かからない位のところにある。 何の問題も無く、10時にはオックスフォード駅に到着。 そこの案内所で目的地であるオックスフォードユニバーシティーのスポーツセンターへの道のりを聞くと駅前からバスで30分位とのこと。で歩くと2時間以上かかるらしい。 自分達は時間は腐るほどあるし、地図を見ると途中にショッピングセンターらしきものもあるようなのでとりあえず歩いて行く事にした。 のちのちこれが大きな間違いだったと後日痛感するのであるが、この時はそんな目に合うことなんかまったく気付いていなかった。 
のんびりとのどかなイギリスの田舎町風景を眺めながら歩くのもとても気持ちのいいものだった。 一時間ほど歩いて町の中心部らしき場所に到着。 そこにあったショッピングセンターや観光客相手の店を覗き、ショッピングをしながら行く。 世界に冠たるオックスフォードユニバーシティーといってもそこにオックスフォードという名の大学がある訳ではなく、オックスフォードの街にそれぞれの分野に特化した世界的にトップレベルのカレッジがいくつもあって、それらを総称してオックスフォードユニバーシティーと呼んでいるのだそうだ。 ここは世界中から超優秀な生徒が集まってくる街であるが、歩いているとごく普通のイギリスの田舎街にしか見えない。 のんびりと買い物をしながら街の中心を通り抜け、郊外にあるスポーツセンターを目指す。 かなり歩きつかれてきた頃にやっとセンターの敷地に到着。 時間は1時過ぎで、3時間も歩き回っていた訳だ。 この頃から徐々に革靴に摺れた足が靴擦れで痛み出して来たがまあ普段バイクばかりであまり歩かない松千代だから仕方ないかと楽観していた。 アポの時間まで小1時間あったので、センターの敷地内にあるラグビー場に行くと、そこにスクラム練習器具があったのでふざけてやってみたりして時間潰しをしていたら、その風景を見ていたらしいゴツイモノホンのラガー野郎が近づいてきて、声をかけてきた。

ラガー野郎「ラグビーやんのか?」
松千代「いや、やんない。ウェイトは好きだけどね。」
ラガー野郎「ラグビーの試合でも見に来たのか?」
松千代「いや、違う。プールに用があるだけだ。」
ラガー野郎「なんだ、ゴツイからてっきり新しいチームメンバーが来たと思って期待しちまったじゃないか。」
松千代「・・・・・・・・・・・。」

ラガー野郎は豪快に笑って去っていった。
で、時間も来たのでこれまたいかにも鬼コーチといった感じの豪快なスタッフのオッサンに施設の中を色々と見せてもらって、3時過ぎには帰路につく。 バスがあると聞いたが、2時間に1本位しかない上、バス停までかなり歩くと聞いて迷わず来た道を戻ることにする。 のんびりと歩くがこの頃から靴擦れでかなり両足ともに痛み出してきた。ようやっと中間地点であるショッピングセンターに到着し、少しの休憩と残りの頼まれたお土産を買う為再びショッピングをする。
そして再び駅に向かって歩きだす。時計を見ると5時半を廻っていた。 そこからが本当の地獄の行軍だった。 両足の裏に出来た大きな水ぶくれが痛くつま先を蹴るように歩けない。 どう見ても踵歩きのロボット歩きになっている。
そんな調子なので駅に着いた時は6時半過ぎ。 駅の電光掲示板を見るとあと数分でロンドン行きの電車が来るようだ。 急いでトイレに行き、そして売店でコーヒーを買うと電車がホームに入ってきた。 急いで改札をくぐりホームに行って良く確かめもせず電車に飛び乗った。 とりあえず、安堵し椅子に座ってコーヒーを飲みながらくつろぐ。 30分位してある駅に停車した。 程なくして発車。 だが、何故か電車は逆方向に向かって走り出した。 
「あれ、来る時スイッチバックなんかしなかったよな?」ともう一人と話していると車内アナウンスが。 どうやら停車駅を言っているようなのだが、どう聞いてもロンドンという名前な無かった。 いよいよおかしいと思い、たまたま前を通りかかった車内清掃のおばちゃんに、「この電車どこ行き? 僕達ロンドン行きたいんだけど・・・」って言ったら、おばちゃんは目を見開いて絶句し、一言「あなた達次の駅で降りなさい!」って。 それを聞いて自分達は何故か可笑しくなって、二人で笑いながら「やっぱ間違ってたか!あはははは・・・」って。 それを聞いていた近くの夫婦らしき乗客は顔を見合わせて笑いを堪えていた。
忠告どおり次の駅で降りて、ホームで待っていると程なくしてロンドン行きの電車がもちろん反対方向から来た。無事それに乗ってロンドンに到着したのが夜の9時頃。 ホテルでは自分達の到着を首を長くして待っていたゴルフ組がこれからすぐに日本食のレストランに行くと。 どうやら社長がもうパンとかの洋食に耐えられなくなったらしく、どうしても日本食が食べたいと言い出したらしい。 ほとんど休む間もなく歩いてホテルを出る。 彼らが調べた日本食レストランは大英博物館の近くで、ホテルからはとても歩ける距離ではない。なのに歩き出してからタクシー拾おうって・・・・・・・。 痛みに耐えながら足を引きずりゆっくりと歩く松千代を見て、やっぱりタクシーホテルで呼べば良かったねぇだって・・・・・・・・。
ほどなくすると、なんか自転車に人力車をくっつけたような怪しげな乗り物が路肩に数台停まっていた。 常務がいきなり、「あれ乗っていこう。 松千代君、交渉して。」って。 仕方なく交渉すると地下鉄よりは若干高いがタクシーよりは安いので乗ることに。 2台貸しきってしばし人力車でロンドンの町を散歩することになった。 まあ足が痛かったのでタクシーだろうが人力車だろうがなんでも良かったのだが。 まあ面白い経験だった。
日本食は可も無く不可もなくってレベル。 社長は美味い美味いとたくさん食べていた。 食事が終わるともう11時半を廻っていた。 社長や常務の重役連中はタクシーを呼んでもらいホテルへ帰っていった。 自分はというと部長連中の「このまま帰ってもつまらないから歩いてホテルに帰ろう。何かあったら嫌だから通訳兼用心棒として松千代君も付き合って。」ということで歩いて帰るハメに。 もうヤケだ。 歩いて歩いて結局1時過ぎにホテルへ到着。 部屋に戻って痛みが酷い足の裏をみると、かなり大きな水ぶくれが右足3つ、左足1つ出来ていた。シャワーを浴びてそのまま撃沈。結局この日がトドメとなって翌日以降大変な思いをすることになってしまった。
トラディッショナルな英国の朝食
オックスフォードに向かう電車
イギリスののどかな田園風景。
オックスフォード駅前。
オックスフォード市内。
有名なカーファクスタワー。
街の中心部。
古い町並み。
古い町並みその2。
その3。
その4
スポーツセンターのラグビー場。
こんなことして遊んでいたら・・・・・・・。
スポーツセンター内部。
400mトラック。
日本食屋に向かう途中。
自転車人力車。
怪しい日本食レストラン。
この日は社長及びその他の主要メンバーが一足先に帰国する。 自分と常務は残ってイギリス中部にあるシェフィールドという街に常務のお世話になっている早稲田大学の先生に会いに行くのだ。 社長達の飛行機は夕方の便なので、午前中と午後3時までは一緒にロンドン観光をする。 とりあえず最初は大英博物館へ。 朝から両足の痛みは前日の比ではないくらい酷く、少しの距離を歩くのも完全なロボットウォークとなり、しかも物凄くゆっくりとしか歩けない。 大英博物館は広く、とても移動するのが辛いので自分は古代エジプトとギリシャのパートだけ見てあとは座って休んでいた。 昼頃に博物館を出て、社長がラーメンを食べたいというので、リージェントストリートの裏にあるラーメン屋にタクシーで行く。 このラーメン屋、日本語で「ラーメン」って書いてあったが、中に入ると変な日本語でメニューが貼ってあったりしてかなり怪しかったが、店員はやっぱり中国系だった。 ラーメンの味はまあまあで良かった。
食事の後、今度は歩いてピカデリーサーカス、バッキンガム宮殿を通ってホテルへ戻ることになった。 普通であれば全く大したこと無い距離だが、両足が酷い靴擦れの松千代には地獄の行軍であった。 途中でみんなについていけなくなり、休み休みのんびり宮殿に向かう。 なんとかバッキンガム宮殿に到着し、衛兵の写真とかを撮ったあと、今度はホテルへ向かう。 足は痛くて辛かったが、途中つくしのような帽子をかぶった衛兵が訓練をしていたり、衛兵の騎兵(ホースガーズ)がいたりして面白かった。 ホテルで社長一行と別れ、自分と常務は一路シェフィールドへ向かう。 ちょっと肩の荷が降り気が楽になった。 ロンドンからシェフィールドまでは鉄道で2時間半位だった。 ヤケに車両内が混んでいるなぁって思っていたらイギリスはこの日から4連休だそうで、里帰りの人達が大勢乗っているようだ。 
夜7時過ぎ(といっても外は真昼間だが)にシェフィールドに到着。 先生が迎えに来ていて、そのままホテルに送ってもらう。 夕食は先生のご自宅に招待してくれるとのことで、ホテルから程近い先生の家まで歩いて行く。 途中パブだらけの道を抜けていくが、やはり4連休ともあって大勢の若者達がドレスアップして騒いでいた。 夕食をご馳走になり、0時過ぎまで色々とお話をしてホテルへ戻った。 翌日は先生がシェフィールド郊外のハイキングコースを案内してくれるとのことだったが、まともに歩けない松千代はもちろん辞退させて頂いた。 明日は一人でホテルでゆっくり休もう。 
大英博物館。 なんと入館料はタダです。
でもいたるところに運営管理費の寄付箱が。
有名なロゼッタストーン
棺おけ。
パルテノン神殿から剥ぎ取ってきた彫刻。
これもパルテノン神殿から剥ぎ取ってきたレリーフ。
エジプトのミイラその1。
ミイラその2。
ミイラその3。
ミイラその4。
ミイラの作り方。
内臓壷に入っていたミイラの内臓らしい。
ミイラ完成形。
3女官のミイラ。
リージェントストリートに近々オープン予定のフェラーリストア。
ロンドンの白?バイ。とてもカラフル。
バッキンガム宮殿
名物の衛兵。
衛兵の訓練風景。
衛兵博物館の前にあった装甲車。
衛兵の騎兵。英語で言うとロイヤルホースガード。
ロンドンの地下鉄。
ロンドンセントパンクラス駅。ここからシェフィールドへ。
シェフィールドの大学。 
留学するならとても素晴らしい街だと思います。
シェフィールドの街中風景。
この日は常務と朝一緒にホテルで朝食を食べ、常務は先生とハイキングへ。 松千代はホテルでひたすらゴロゴロしてました。 ここ数日は朝早くから夜遅くまで働きづめ、歩き詰めだったのでやっと一人でゆっくり休める日でした。 とにかく足が痛いのであまりどこにも行けないので、昼頃に外のスーパーに昼飯を買いに行った以外はずーっとホテルの部屋で寝てました。 夕方5時頃に常務が戻ってきて夕食は先生が美味しい肉を食わせるレストランへ連れて行ってくれるということで行きました。 なかなか巨大な肉が出てきて驚きましたが、美味しくて全部平らげました。 この日はとにかくゆっくりと休んだので足の方は大分良くなって、だいぶまともに歩けるようになりました。 明日はいよいよ帰国です。

美味しかった〜
今日はいよいよ帰国の日。 午前中は先生がシェフィールド近郊にある、世界で一番最初に出来たサッカークラブのグラウンドや、複合スポーツ施設、ナショナルトレーニングセンター等を案内してくれました。  昼にシェフィールドを出発しロンドンへ。ここから、電車3時間、飛行機12時間の旅が始まります。 ロンドンからはヒースローエキスプレスでヒースロー国際空港へ行ってそこから飛行機に乗りました。 帰りは行きと違い、エコノミークラスで席は狭かったですが、少なくとも隣に赤ちゃんはいなかったので寝ることも出来ましたしゆっくりと休めました。
今回の旅も通訳し通しでかなり疲れましたが、まあ面白い経験もさせてもらったし、結果としてとても楽しい旅でした。 たかだか多少英語とフランス語が出来るだけで2回もヨーロッパ旅行に行かせてもらえるなんてやっぱり芸は身を助けるですね。