平成17年12月25日(日) |
今回松千代は、毎月トミンモーターランドで開催されている、梨本塾へ行ってきました。 梨本塾は、JSBやモーターサークリスト誌で活躍中のレーシングライダー、梨本圭選手の開催する走行会で、午前のフリー走行の後、午後にタイムアタック、そして最後にK-ランGPと呼ばれる模擬レースがあるのが特徴である。 特にこの模擬レース、かなりみんな熱くなるので見ごたえ十分である。梨本塾の詳細に関しては、ココをご覧下さい。 今回松千代が参加した経緯は、アプリリアオーナーズクラブで知り合ったサーキット仲間の人が足の怪我で急遽参加出来なくなり、他に参加出来る人もいないためタナボタ的に自分が参加することになりました。 本当はこんな糞寒いのにサーキット走行なんて・・・・・・って思っていたのですが、通常参加費2万円が、タダで良いとの事なので、寒さも忘れて参加してきました。 さて、松千代の家からかすみがうら市にある、トミンサーキットまでは下道で約2時間かかるので、集合時間の8時半に間に合うように朝6時に出発する。 朝はさすがに恐ろしいくらい寒く、走り出してからも、「やっぱり帰ろうかな。」なんて何度も考えました。 寒さで全身の感覚が麻痺する頃やっとトミンへ到着。 駐車場件パドックへ行くと既にかなりの数の参加者がいた。 もちろん、多くの人達がトランポで来ていて、やはりトランポは良いな〜と心から思わずにはいられなかった。 駐車場には既に今回一緒に参加する、サーキット仲間の、Msftさん、Izuさん、そして今回譲ってくれたHolyさんが松葉杖姿で応援に来ていました。 |
駐車場兼パドックの様子 トミンサーキット |
梨本塾は、クラス分けがあり、申し込み時に書いたトミンのタイムによって速い順から、A、B、Cの3クラスに分けられる。 松千代は、以前トミンは2回走っている(そのうち1回は蜂に刺され、ほとんど走行なし)が、LAP計測器を持っていないので、1回目の手計測の33秒を書いた。 その結果、松千代はCクラス、MsftさんとIzuさんはBクラスの参加となった。 スケジュールは、まず各クラス25分のフリー走行が午前中に2回あって、昼食を取った後、各クラスのタイムアタック、そしてタイムアタックの結果によって最終的に模擬レースのクラス、グリッドが決まって、最後に大盛り上がりの模擬レースとなる。 そして最後は各クラス上位3名の表彰式(賞品とシャンパンファイト付き)である。 |
フリー走行は、まずAクラスから始まった。 朝でまだ路面温度も低い為か、鬼のように速いAクラスの人達もかなり慎重に走っていた。 それでもだいたい、32〜30秒位は出していたと思う。 Bクラスが始まり、MsftさんとIzuさんが走行開始した。 Msftさんは梨塾の常連で、トミンも走り慣れているのでさすがに速い。 が、サーキット仲間ではダントツに速いIzuさんは、借り物のデイトナでの参加で、バイクに慣れていないハズなのに、何故かバンク角は一番深いし、飛びぬけて速いし。 まあ、上手い人はどんなバイクに乗っても上手いってことでしょう。 さて、いよいよ松千代のCクラスの番である。 寒いので、少し緊張しながらもコースインする。 みんなタイヤが温まるまではかなりペースを抑えているので、松千代はその間に軽くスラロームをしたり、コーナーで大袈裟にバイクを倒したりして新品のパイロットパワーの皮向きに勤しむ。 20周位したところで皆がペースを上げ始めたので、松千代も飛ばし始める。 今回もサスのセッティングはバッチリで、とても走りやすい。 パイロットパワーもとてもグリップ感が豊富で、安心して攻められる。 だんだんリズムに乗ってきて、前が詰まってくるのでどんどん抜かしていく。 抜かすのは下手な松千代であるが、今回は気持ちよく走れるので、抜かすのも割りと上手くいく。 あっという間に25分が過ぎ、走行終了。 終わって、パドックに戻ると梨本さんが寄ってきて色々とアドバイスをくれた。 梨本選手のアドバイスをまとめると、 @ライディングはとても丁寧で良かった。 あの乗り方だったら絶対にコケないので見ていて安心だった。 Aコーナーリングは今のままで良いから、立ち上がりをもっとガバッと開けていって、ブレーキングをしっかりとすること、つまりコーナーの繋ぎをメリハリ付ければタイムがグッと縮まる。 それが出来るようになったら、コーナーリングスピードを上げていくように。 B2速固定ではなく、1速も使うように。 Cコーナーリングであと2cm左右に尻をずらし、2cm後ろに座るように。 D前車を抜く時のライン変更が雑なので、もっと丁寧に。 とだいたい以上のことを言われた。 |
IZUさん MSFTさん GOOSEと松千代 |
フリー2回目では、Bクラスでダントツに速かったIzuさんは、Aクラスへ移動になった。 松千代の2回目は、早速梨本選手から頂いたアドバイスを試そうと、まず1速に落とすように乗ってみる。 実は前回トミンを走った時に1速落としは試したのだが、松千代号はファイナルをショートにしていることが災いして、シフトダウンでリアロック、コーナーリング中にはパワーバンドのど真ん中のためピックアップが鋭く、何度もコーナーから飛び出しそうになったので、これは駄目だとあきらめ、それから2速固定にしていたのである。 ただ、2速固定だとコーナーによっては明らかに立ち上がりが悪く、それが梨本さんの目に留まったのだろう。 前回試した時は全力走行している時にいきなり試したのがいけなかったのかもしれないので、今回はゆっくりペースのウォームアップから試すことにする。 あと、虎の穴で新垣さんに教えてもらった、アイドリングを思いっきり高くして強力なバックトルクを逃がす方法も取り入れてみる。 1コーナーからS字を抜け、2コーナーに入る直前に1速に落とし、その後は1速走行。それから最終を立ち上がり、メインストレートで2速へアップという、大型バイクでのトミンの走り方の定番で走ってみる。 ゆっくりなのとアイドリングを高めたせいか、前回のようにリアが強烈なバックトルクでロックすることもなく、また、鋭いピックアップで怖い思いもすることなく走れた。その調子で何週もしながら徐々にペースを上げていくと結構上手く走れるようになった。 1速を使うことで、今までより明らかに立ち上がり加速が鋭くなり、また、ブレーキングもキッチリかけられるようになった。 またシフトアップ、ダウンをすることによって走りにリズムが生まれ、慣れてくるととても面白く走れるようになった。 こうなると更にペースが上り、どんどん前車を抜いていく。 25分間走行中、誰にも抜かれず、またほとんどのバイクをラップしたので、どうやらCクラスならレースで優勝できるかも、 デビューウィンを飾れるのではと内心ほくそえみ始めたのもこのころでした。 しかし、気がかりなのは、前回ガリガリと気持ちよく左膝は摺れたのだが、今回は全く接地せず。 新垣選手のアドバイスで、「頭をステムの延長線上に置く」というのを意識して乗っているためか、以前のように思い切って身体をずらしていないのが原因か。 まあ、前回より確実にタイムは出ていると思われるので良いかと思う。 膝が摺れればもっと調子に乗れるのにな〜。 |
さて、いよいよメインイベントのK-ランGPのクラスとグリッドを決めるタイムアタックである。 Aクラスから始まるが、さすがにみんな少しでも良いグリッドに着こうと本気で攻めている。 さて、松千代であるが、思いっきり走るとすぐ前が詰まるので、タイムアタックの10周が始まった時のポジショニングがとても大切である。 ウォームアップランがあり、その後グリーンフラッグが振られ、タイムアタック開始。 松千代の前はストレート分開いていて絶好のタイムアタック条件である。 早速全開で攻め始める。 しかし、1周するかしないかでいきなりイエローフラッグが出て、スローダウンをよぎなくされる。 誰かコケたかと思ったら、1台ガス欠でコースの横に停まっていた。 スローペースで数周して前が詰まってしまったので、グリーンが再び振られた直後に一度パドックに戻って、頃合を計って再度コースインした。 前が大分開いているので計測地点の手前から全開アタック開始。 しかし、3周もしないうちに前走車の群れに詰まってしまい、そのままタイムアタック終了。 結局全開でのタイムが計れたのは2周となってしまった。 まあ、ポールポジションでなくても、この中ならトップに立てるな等と考えを巡らせながら結果の発表を待つ。 結果は・・・・・・・・・・・・・・・・・・ なんと、31秒90で、Bクラスのケツ・・って一体・・・・・・・・・・・。 Cクラスのポールポジションのハズが・・・・・・・・・・・・。 |
さて、これでデビューウィンの甘い夢は露と消えてしまった。 そればかりかかなり頑張らないとドンケツのバックマーカーとなってしまう。 一応勝負ごとなんでそれは嫌だ。 いきなり憂鬱になった松千代であった。 |
さて、いよいよメインイベントの模擬レースである。 レースはまずCクラスから始まった。 ちなみにCクラスのポールを取ったのは、Msftさん。 彼は本当は30秒台で走る速い人であるが、今回はタイムアタックが上手く行かなかったようだ。 しかし、それが上手く彼を念願のポールポジション、また、彼の実力を持ってすればポールトゥウィンの初優勝もいけるであろう。 しかし、レース結果は、スタートで失敗し3台に抜かれるも、猛然と抜き返し、一時はトップに立つが、終盤に抜かれ、そのまま押さえ込まれて2位であった。 レースはやはり予想できないね。 そしていよいよ松千代の番である。 10周位のウォームアップランを終え、グリッドに着く。 松千代はBクラス最下位の位置なので思いっきり後ろである。 こうなったらショートファイナル化したTuonoの暴力的な加速でスタートでとにかく1〜2台抜いてあとは前に必死に付いていけば最下位にはならないだろうと思う。 軽い緊張の内にフラッグが振られ、猛然とダッシュする。 スタートはまあまあ上手く決まり、取りあえず1台抜いた。 後は前の奴にひたすら喰い付いていくだけである。 と、思ったら、1周もしないうちに先頭のGSX-Rがいきなりコケて、路面に大量のオイルをブチ撒いた上、ライダーもどこか痛めたようで動けない状態になった。 そしていきなりの赤旗中断となってしまった。 松千代達は一度パドックに戻され、コースの処理が終わるのを待っていたが、あまりにも多量のオイルが撒かれたため、参加者総出でのコース清掃となった。 20分位後、周回数を15周に短縮され、レースが再スタートとなった。しかもついていないことに、今度はグリッド順に隊列を組んでゆっくり5周したあと、コントロールラインでグリーンフラッグが振られたらレース開始というローリングスタート方式である。 しかも、コントロールラインを通過した後に全開走行に入らなければならないので、最後尾の松千代には不利この上ない。 案の定、松千代がコントロールラインを過ぎて全開走行に入ったときには先頭は既に第二コーナー近くに達していた。 松千代は取りあえず、前を走るCBR600を追いかけるがさすがにCクラスのようには行かず、ついていくのがやっとである。 数周して第二コーナーに差し掛かった時、バイク2台アウト側に仲良くはらんでスローダウンしていたのが見えた。 どうやら予選7位のGSFが、8位のCB400をアウト側に押し出したらしい。 松千代も一瞬スローダウンするが、コース外には出ていないようなので一気に2台抜き去った。 これで最下位脱出だと喜んでペースを上げるが、前にいたCBRはかなり前に行ってしまい、追いつきそうにない。 それどころか復活したCB400は松千代よりペースが速いらしく後ろにピッタリ付いているようだ。 そのまま数週した後の第一コーナーの進入でCBにインをさされ前に出られてしまった。 CBについていこうと頑張るが、徐々に離されていく。 やはりBクラスは速い。 残り5周位のところで今度はブルーフラッグを振られてしまった。 どうやら真後ろに先頭集団が迫っているらしい。 インを開けて譲ると猛然と先頭争いをしている数台が抜いていった。 結局4位までのバイクにラップされ、9台中、8位でチェッカーを受けた。 なんとか最下位を防ぐのがやっとのレースであった。 今回は、初めて梨本塾に参加し、松千代自身初めてのレース体験もできた。 タイムアタックに燃え、結果とグリッドに一喜一憂し、本番のレースではスタートの戦略を考え、走りながらレースの展開を考える。 レースが終わればみんなで健闘を称え合い、勝った人はシャンパンファイト、負けた人は次回の雪辱を誓う。なるほど面白い。 癖になりそうなくらい楽しいのである。 今まではただ漠然とサーキットを走って、タイムに一喜一憂したりしていただけだったが、こういう楽しみ方もあったのかと思う。 本格的なレースは、自分には無理だが、梨塾なら年に2〜3回は参加できるかな。 来年も是非参加したいと思う松千代であった。 でも、次参加する前にトミンで走りこんで練習しなくては。 |
おしまい。 |